気象の状況
8月26日15時にグアム島の東方約900kmの海上に熱帯低気圧が発生し,サイパン島の東北東約250kmの海上に達した28日9時には台風となった。北西に進みながら次第に発達して,29日9時にBessと命名された。ついで北北西進を続けて31日未明に硫黄島付近に達した。この台風は31日午前硫黄島を通過し,その後ジグザグ運動をしつつ極めて遅く西北西に進み,9月5日午前奄美大島の南側を通過して東シナ海の東部に入った。5日21時以降は北のち北北東に進み、6日18時ころ大隈半島南端から九州南東部に上陸した。 中心は6日午後から7日早朝にかけて九州南東部を通過し、同日午前中に豊後水道を横断して宇和島付近に上陸した。この台風は四国を通過するころから速度を増して北東進し,7日午後には瀬戸内海を経て岡山市付近に上陸,岡山、兵庫両県を通過して,7日夜に日本海に抜けた。能登半島沖,佐渡沖を通過して,8日3時に秋田沖で温帯低気圧となった。その低気圧は,青森県を通過,北海道襟裳岬付近に達した後も,発達しながらカムチャツカ南方海上,アリューシャン南方海上を通過して北進し,12日15時にベーリング海東部に入り,13日午後にはアラスカ西部に上陸した。28日9時,中心気圧1000hPa。 28日12時には直径約20kmの台風眼が,ついで同日16時には中心の南東側で最大風速役28m/sであることが飛行機観測された。 29日7時過ぎ,中心気圧995hPa,最大風速36m/sが認められた。 31日未明硫黄島到達時,中心気圧970hPa,最大風速約46m/sとなり,中心の東側300〜350km,西側150〜250km以内では風速25m/s以上と推定された。11時過ぎの飛行機観測では最大風速は約50m/sであった。 9月1日午後の中心気圧は950hPa。5日午前まで中心気圧950〜970hPa,最大風速40〜50m/s,暴風半径(25m/s)200〜300kmの勢力を保つ。6日の日中にやや発達し,中心気圧958hPa,最大風速50m/s,暴風半径260kmとなった。 飛行機観測によると台風の眼は4日夜から6日朝まで直径約110kmであったが,6日の午後には2個の眼があった事が確認された。 7日午前四国に上陸したころの中心気圧986hPa,最大風速35m/s、暴風半径は150km程度であった。 死者・行方不明27人、負傷者31人、全壊1116棟、半壊1457棟、流失27棟、一部破損4101棟、床上浸水2524棟、床下浸水18287棟(気象要覧第696号)
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